ツーバイフォー工法って?
ツーバイフォー工法とは、木造の注文住宅を作るときの工法の1つです。
規格で決められた寸法の木材を使って枠を組み、
そこに構造用合板と言われる板を貼り付けてパネルを作り、
これを箱のように積み上げて家を建てるという工法です。
ツーバイフォーと聞いてもピンとこないと思いますが、
その意味は使用される木材のサイズに由来しています。
メインとなる木材のサイズは、縦、横それぞれ2インチ、4インチ。
これをもとに2×4(two by four)と表示されることから
ツーバイフォー工法と呼ばれているのです。
なぜ、なじみのないインチ表示?って思うかもしれませんが
もともと海外から伝わった工法ですので、
センチメートルではなく、インチで表されています。
1インチ = 2.54センチメートル ですので、
枠となる木材は、縦幅が約5センチメートル、
横幅が約10センチメートルとなります。
このほか、2×6など、大きさが違う木材も何種類か使います。
木造の注文住宅には、柱と梁を使って家を建てる在来工法があり、
これが木造軸組工法と言われるのに対して、
ツーバイフォーは木造枠組工法とも呼ばれています。
でも、ツーバイフォーの方が呼びやすいですね。
日本で施工され始めたのは1974年で、歴史はまだ浅いのですが、
耐震性の高さなどが評価され、着工数は年間に10万戸を超えるそうです。
着工戸数は木造軸組工法が多いのですが、
着実に増えている工法です。
耐震性について
ツーバイフォー住宅の耐震性は
在来工法より高いといわれています。
海外で一般的であるツーバイフォーですので、
地震の多い日本には不向きなのかと思ってしまいますが、
そうではないんですね。
その理由は構造にあります。
在来工法は柱と梁で耐えるので、
それらをつないだ部分に力が集中してしまい、
倒壊などにつながりやすくなります。
でも、ツーバイフォーでは、
床、壁、屋根のパネルからなる6面体の一体構造全体で
力を受け止めることから、かかる力が分散、吸収されるのです。
これは、阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災で
ツーバイフォー住宅の被害が小さかったことからわかります。
日本ツーバイフォー建築協会の調査によると
これらの地震のとき、ツーバイフォー住宅のうち約97%は
大きな補修をすることなく住める状態を保っていたそうですよ。
もちろん在来工法が地震に弱いわけではないのですが、
大工さんの技術によっては耐震性の低い住宅ができるという不安があります。
ツーバイフォーはマニュアル化によって、
安定した品質のものが標準的に建てられるため
総合的に耐震性が高いということになります。
また、横に揺れる力に対して強いということから、
台風などの強風に対してもとても強い構造となっています。
ただ、当然のことですが、いくら住宅の耐震性が高くても
基礎がしっかりとしてないと崩れてしまいますから、
土地の地盤なども含めて検討してくださいね。