理想の間取りを手に入れるために
注文住宅の間取りは快適に暮らすためにとても重要ですよね。
何十年も過ごしやすい生活を送るのか、そうでないのかは間取りで決まってしまいます。
注文住宅の間取りって、どんな大きさの部屋をどこに配置するのか、
というシンプルなものなのですが、失敗している人が多いのです。
間取りの失敗は挙げるとキリがありませんが、
理想の間取りにできるコツはありますので、
ここでは7つご紹介します。
【コツ1】3つ以上の間取りを比較
理想の間取りにするためには、
たくさんの間取りを比較することが大切です。
間取りを見れば見るほど、いい間取りが完成する
とお考えください。
でも、カタログやネットなどにある「30坪の間取りの実例」など、
間取り集を見るだけではまったく意味がありません。
というのも、注文住宅を建てる土地によって間取りや家の形が変わるからです。
例えば、道路の向き。
道路が土地のどこに接しているのかによって、玄関や駐車場の位置が変わるので、
たとえ土地の形や大きさが同じであっても、同じ間取りにはできません。
また、土地の坪数が同じでも、正方形の土地と長方形の土地では、
縦横の長さが違うので、間取りも変わります。
このほかにも、土地がどの方向を向いているのか、
土地にかけられている制限、隣の家との間隔、
道路からの高低差など、たくさんのことが影響して
間取りは変わってしまいます。
なので、間取り集の例は、ある程度の間取りが決まってから、
さらに良い間取りにするためのヒントがほしい!
ってときに参考にすればいいですよ。
では、実例の間取り集を参考にしないのなら、何を参考にすればいいのでしょうか?
それは、
自分が購入した、または購入しようとしている土地での間取り
を比較するのです。
あなたが住む土地での間取りのパターンをたくさんもらって比較し、
気に入った部分だけを取り入れていけば、自然に理想の間取りになっていきます。
そんな間取りってどこで作ってもらえばいいの?って疑問に思うかもしれませんが、
良く知っているハウスメーカーや工務店で作ってもらえますよ。
比較するための間取りは多ければ多いほどいいのですが、
時間がない人にとって、10社も20社も間取りをとるのは大変。
それでも、最低3社のハウスメーカーや工務店に
間取りを作成してもらいましょう。
近所で有名な建築会社でもいいですし、
こちらに登録されているような信頼できる会社に間取りを書いてもらって
比較するというのも一つの方法です。
このなかで金額も間取りも希望にあわせてくれるところが
見つかればラッキーですよね。
気を付けないといけないのは、1社しか間取りをもらってないパターン。
説明を聞いているときにはいい間取りかな〜と感じるのですが、
決して理想の間取りとは言えません。
複数の間取りを比べてみると、それぞれの良いところ
イマイチなところが見えてきます。
これらをうまく間取りに取り入れていけば、
少しずつ住みやすい間取り、理想の間取りに近づくのです。
ちなみに、土地を購入するときには、
理想の間取りにできそうだとわかってから契約しましょうね。
そのためにも土地を探す段階で施工会社の候補を見つけておきましょう。
【コツ2】自分でも間取りを考えてみる
注文住宅の間取りは、ハウスメーカーや工務店に任せっきりにしてはいけません。
自分でいろんな間取りのパターンを考えることで、理想の間取りに近づくのです。
はじめてのことですので、時間はかかるでしょうし、
思ったとおりには考えられないかもしれません。
それでも、数千万円もかかる注文住宅ですので、
間取りで後悔しないためにも時間をかけてみるべきです。
土地に合わせた間取りを紙に書くなどして、
簡単でいいので一度作ってみることをオススメします。
あなたの家に住むのはハウスメーカーや工務店の設計士ではありませんし、
あなたと家族にしかわからない理想の間取りが必ずありますので。
実際に我が家でも方眼紙に間取りを書いては、
ハウスメーカーに提案していました。
もちろん、間取りの図面上ではきちんとできているように見えても
構造上できないことなどたくさんありましたけどね。
めんどくさくても、このやり取りを繰り返すことで、
どんどんいい間取りになっていきました。
方眼紙に手書きするのがめんどうなら、
パソコンで間取りを作る無料ソフトを使うのも一つの手です。
自分で作るのがむずかしいようでしたら、
施工会社に間取りをもう1枚コピーしてもらって、
切ったり貼ったりするだけでも全然違いますよ。
家が建った後に家具の配置などを決めるときもも
この方法は役に立つのでオススメです。
家を建てるチャンスって一生のうちに一回しかありませんし、
自分で間取りを作ってみると、家づくりがさらに楽しくなってくるので、
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ちなみに、間取りを決めるときには、
部屋の広さ、数、収納など優先順位をつけておけば
悩んだときにはいい目安になりますよ。
このとき、リビング・ダイニングは20帖、子供部屋は6帖・・・・と
部屋の広さだけを優先してしまうと融通が利かなくなることがあるので、
柔軟に対応できるよう、リビング・ダイニングは18〜20帖など
最低ラインも含めた範囲も決めておくといいですよ。
【コツ3】家族の動線を知っておく
理想の間取りにするためには、家の中で家族がどのように行動するのか
という動線について考えなければいけません。
日常の家族の動線を理解していれば、
それに合わせた間取りにできるため、
スムーズに生活でき、住みやすい注文住宅となるのです。
もっとも考えないといけないのが奥様の動線。
家族の中で、もっとも移動距離が長いのは奥様です。
とういことは、
奥様がスムーズに効率よく家事ができる動線がベストとなります。
1日に同じところを何往復もするため、
その移動距離を短くできれば家事が楽になりますよね。
例えば、洗濯物を干す場所から洗濯機までの距離。
洗濯した衣類は水を含んでいてかなり重くなっています。
洗濯機が1階にあり、干す場所が2階のバルコニーだとすると、
その重たいものの持って、階段を上がらないといけません。
かなり重労働ですよね。
年齢を重ねるにつれて大変になりますから、
楽に移動できるような間取りにしてみましょうね。
【コツ4】隣の家との位置関係を知る
自分の土地の大きさや形だけで間取りを決めてしまいがちですが、
実は隣の家との位置関係も間取りを決めるときのポイントになります。
これは平面の間取りからは見えない部分ですので、
間取りがガラッと変わってしまうことがあります。
例えば、隣の家が近すぎる場合、日光が家の中に入りにくくなるので、
中庭やテラスを設けて光を採り入れることが必要になります。
当然のことながら、他の部屋が狭くなりますので
それとの兼ね合いで考えなければいけませんが・・・。
間取りを変えたくなければ、窓を大きくするなどで
光を採り入れることはできますが、防犯対策も変わってきます。
ちなみに、お風呂、脱衣所、トイレなども
隣の家の窓とは対面しない方がいいですよね。
直接見えてしまったり、声や音が聞こえてしまいますからね。
また、同じ理由で道路にも面していない方がいいですよ。
夜になると静かな地域では、声や音はかなり響きますので
そのことも考えて間取りを決めましょう。
【コツ5】 メジャーを使いこなす
注文住宅の間取りを決めるために、
メジャーは手放せないアイテムになります。
100円ショップで売っているもので十分ですので、
必ず持っておくようにしましょう。
というのも、自分が思っている3mと、実際に測った3mってまったく違います。
思いこみで長さを決めずに、メジャーで測るクセをつけておきましょう。
部屋の広さや空間を正確に把握することが、
間取りで失敗しない秘訣です。
部屋だけではなく、玄関の広さ、庭の広さ、
ありとあらゆるところで測ってみましょう。
思ったより広い、狭いというのが出てきますので。
このとき、現在のお住まいを基準にするのが最も簡単です。
例えば、マンションにお住まいの場合。
収納は一戸建てに比べて少ないので、
タンスなどの家具を置いていますよね。
注文住宅に引っ越したときに、
すべてを収納スペースに入れるなら、
● マンションの収納スペース + 家具のスペース
が最低でも必要となりますが、これってメジャーで測ればすぐにわかります。
小さいお子様がいらっしゃる4人家族の場合には、
2人のお子様が大きくなっていくことを想定して、
必要な収納スペースも考えないといけません。
趣味がある人はそれを片づける場所も…
という感じで、なにかにつけて測ってみましょう。
我が家では、住んでいたマンションだけではなく、
一戸建ての実家、ショールームや住宅展示場など、
ありとあらゆるところで測っていました。
間取りの図面だけ見えると、十分な広さだと思っていたのに、
実際に測ってみるとかなり狭い・・・となることが多かったですね。
ご自身の感覚ではなく、
メジャーを使って正確な数字で間取りを決めてくださいね。
【コツ6】 記録をする
注文住宅を建てるときにはやるべきこと、
決めるべきことがたくさんあるので
頭の記憶だけでは覚えきれません。
このためにもメモ帳やスマホで記録をすることが大切です。
まずメモ帳についてですが、聞いたことを書いておくのはもちろん、
何を質問するのか事前に書いておくことで
「あれを確認するのを忘れた!」
なんてことはなくなります。
聞いたことやそのとき感じたことをメモしておけば、
後から見返したときに自分の思い違いだった、
ってこともなくなりますしね。
メモだけでは補えきれないものはスマホで写真を撮っておきましょう。
微妙な色や大きさなんてメモしにくいのですが、
写真ならわかりやすいですから。
【コツ7】 すでに建っている注文住宅を見る
平面については間取りでよくわかるのですが、
実際の空間はイメージすることができません。
理想の間取りにするには、高さのある空間を考えることが必要です。
20帖と聞くと広く感じたのに、キッチンやダイニングテーブルを置くと
思ったより狭いかも・・・などと感じることもありますので。
このような空間イメージで参考になるのは、
すでに建てられている注文住宅となります。
例えば、
- 住宅展示場
- ハウスメーカーや工務店の見学会
などでは空間イメージがしやすいですよ。
なかでも見学会は、実際に住む人の間取りそのものですので、
参考になるところはたくさんあります。
個人情報が多いのであまりたくさんは聞けないかもしれませんが、
ハウスメーカーや工務店の担当者に次のことを聞いておきましょう。
建坪
これまで40坪の間取りのパターンなど
たくさんの間取り例を見てきたかもしれませんが、
実際にどのくらいの広さなのかはイメージできなかったと思います。
見学会用の住宅が何坪なのか、何平米なのかを聞いておくことで、
40坪あれば20畳以上の広いリビングダイニングにできるなあ
など、間取りのイメージを大まかに知ることができます。
家族構成
4人家族なのか、夫婦2人暮らしなのかで間取りは違ってきます。
お子様の年齢も聞いておくと、将来の間取りも参考になりますよね。
子供用の部屋をつくっていくのか、間仕切りだけで分けるのか、
将来の変更予定を確認しておくことで、あなたの家族と重ね合わせて
具体的にイメージしやすくなりますよ。
収納
ほかの家庭ではどのくらい収納スペースを確保しているのか、
これは本当に参考になります。
収納スペースでの失敗が多いので、
ここはしっかりと確認しましょう。
- 納戸を作っている
- 屋根裏収納にしている、
- 階段の下を有効活用している
などヒントがたくさんありますので。
間取りとは直接関係ありませんが、
内装や外壁も参考になります、
とてもいい施主のアイディアがあったときには、
そのままマネさせてもらいましょう。
見学会の注意点は、お子さんを連れて行くべきかどうか。
我が家の場合、息子が5歳でやんちゃな時期でしたので
見学会には連れていきませんでした。
途中で飽きてしまって、しっかり見ることができなかったり、
知らないうちにその家に傷をつけたら大変ですので。
まとめ
以上、注文住宅で理想の間取りにするための7つのコツを紹介しました。
自分自身でこれがベストだ!と思い込んでいても
他の間取りを実際に見ることで、新しいアイディアが出てきます。
たくさんの住宅を、間取り図と照らし合わせながら見て、
良いところだけを自分たちの間取りに取り入れる。
これがとても大切です。
足を運んで、たくさん見て、たくさん悩んで、
理想の間取りとなる注文住宅にしてくださいね!
そして、どうせ比較するなら、次に掲載されているような
いい会社にしましょうね。