建築条件付土地のメリット、デメリットと注意点
建築条件付土地とは、
その土地の売主が指定するハウスメーカーや工務店で注文住宅を建てる
という条件がある土地のこと。
ただし、まれにですが
- 建築条件を外すことができる
- 指定のハウスメーカーや工務店が複数ある
という場合もあります。
気に入った土地が建築条件付であっても
売主にこれらを確認することをオススメします。
ここでは、建築条件付土地の特徴やメリット
一般土地との比較などについて説明しています。
建築条件付土地の購入後にトラブルが発生しないよう
その条件等についてしっかりと理解しておきましょう。
建築条件について
契約の期間にも条件がついている
建築条件としては、施工会社が決まっているほかに
契約までの期間についても条件があります。
一般に、注文住宅を建てるときには、まず土地の売主と売買契約をします。
それから建物のプランを決めて、施工会社と建築工事請負契約を結ぶのですが
この土地購入から建物を建てる契約までの期間は特に決められていません。
住宅ローン減税は、土地購入から２年以内に
建物を建てなければ適用されませんのでご注意ください。
建築条件付土地の場合、建物を建てる契約では
土地の売買契約日から一定期間のうちにしなければならない
という条件がつくのです。
といっても、その期限は売主と買主とで自由に決められます。
以前は、不動産公正取引協議会で３ヶ月と設定されていたので
いまでも３ヶ月程度の期間が一般的です。
決められた期間内に成立しないときには？
もし建築工事請負契約が期限までに成立しなかった場合には
土地の売買契約そのものが解除され、土地は自分のものにはなりません。
つまり、建築条件付土地では
工事請負契約が成立しないかぎり土地を購入したことにならないのです。
ちなみに、土地の売買契約そのものが解除になったときには
それまでに支払った手付金などの費用は全額返金されます。
建築条件の有無と建売住宅との比較
これまで建築条件付土地ついて説明しましたが
ここでは建築条件なしの土地や建売住宅との違いを比較してみました。
どの購入方法がご家族にピッタリ合うのか参考にしてください。
一般土地＋注文住宅 |
建築条件付土地＋注文住宅 |
建売住宅 |
|
|---|---|---|---|
|
ハウスメーカー |
自由に選ぶことができる | 選べない | 選べない |
|
間取り |
自由に変更できる |
自由に変更できる、または |
変更できない |
| 契約の流れ |
土地の売買契約のあと |
土地の売買契約のあと |
土地・建物の売買契約 |
| 入居までの期間 | 長い | やや長め |
短い |
建築条件付土地のメリット、デメリット
メリット
建築条件付土地のメリットとしては次のようなものがあります。
- 建築条件なしの土地を購入して注文住宅を建てるよりも
価格や諸費用がわかりやすく、資金計画が立てやすい。
- 売主＝施工会社となることが多いので
建築スケジュールがわかりやすい。
- 自由なプランで建物を建てることができる。
建築条件付土地はプランが自由と言いつつも、さまざまな制約があることも。
例えば、間取り、設備の仕様などがあらかじめ決められているなど
注文住宅と言いながら、建売住宅とほとんど変わらないものがあります。
デメリット
建物が限定される
その施工会社ができる工法でしか建物を建てられないので
- 間取り、設備などをどこまで自由にできるか？
- 要望どおりの外観に仕上がるのか？
など、契約前にしっかりと確認しておきましょう。
※ 建築条件あるなしに関係なく注意すべき点です。
土地＋注文住宅の総額が高くなる
売主と施工会社が同じなので
建築条件付土地の方がコストダウンできるのでは？
と思いがち。
私もそう思っていましたが
実際にはそうではありませんでした。
我が家で建築条件付土地を検討したときには
土地は相場より安く購入できるのに
建物の価格がかなり高額であきらめました。
このようになる理由は、
他社と比較されない、つまり、競合しないから。
相見積りがないので、価格を自由に設定できますし
土地を相場より安く売り出しても
建物でその分を取り戻すことができるのです。
値引き交渉にも対応してくれるものの
競合他社がいないので、価格は下がりにくいです。
なので、私がおすすめするのは
建築条件がついていない土地を購入して、注文住宅を建てる
ということ。
しかも、
費用を抑えた理想の注文住宅を建てるために、
必ず、いくつものハウスメーカーや工務店を比較してくださいね。。